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 メールマガジン 中堅・中小企業経営者のためのIT活用Q&A

      2001/12/25(第2・第4火曜日→第3火曜日発行) 705 部

 第18回 IT活用の優先順位付けは、外部の力を利用するのも手
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□ ご挨拶
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みなさま、こんにちは。
ご購読いただきまして誠にありがとうございます。
初めてのみなさま、数あるメルマガの中から選んでくださり、ありがとうござ
います。

このメルマガは、ITをビジネスに活用する際に直面するさまざまな問題と
その解決策について、質問に答える形で提案していきます。


□
□ 発行周期変更&全バックナンバー公開のお知らせ
□

前回お知らせした新メルマガ
「現役店長に訊く、人気インターネットショップの秘訣」(毎週火曜日発行)
http://users.goo.ne.jp/surv/
は、おかげさまでご好評いただき、しばらくそちらの対応に追われそうです。

そのため、誠に恐れ入りますが、本メルマガの発行周期を月2回から1回に
減らさせていただくことになりました。

またそれに併せて、これまで
「中小企業IT活用研究会」(http://www.surv.co.jp/research/)
の会員にのみ公開しておりました本メルマガのバックナンバーも、近いうちに
全て一般公開させていただくことになりました。

みなさまのお手元に届く頻度は減りますが、今後とも引き続きご購読のほど、
よろしくお願いいたします。


■
□ やりたいことが多すぎてパニック
■

こういった時節でも、元気がある会社は確実に存在します。
そんなある会社から質問(依頼)です。

資金的余裕がある今のうちに、IT化を推し進めたい。
自社のIT化が遅れていることは間違いない。
話を聞けば聞くほど、やりたいこと、やらねばならないことがどんどん増えて
いく。
ここでもし仮にその全てに着手したとしてら、おそらく社員は消化不良をおこ
してしまうだろう。それどころかITそのものに拒否反応を示すだろう。
だから、その優先順位を付ける作業を手伝ってくれないか?


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■ 優先順位付け手順
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こういった場合、弊社がどういう手順で優先順位付けするか、概要をご紹介し
ます。
   | ここでご紹介するのは何も特別なことではなく、まともなIT
   | 相談屋さんなら、どこでも似たような作業をしているはずです。

まず、やりたいことを全て箇条書きにしてもらいます。
その中には重複していることもよくありますので、それをまとめていきます。
   | ITの世界では、同じことを言葉を替えて説明していることも
   | 多々あるんです。

次に、その会社の業務の流れを大まかな図に描いてもらいます。
   | 大企業の場合、これだけで大仕事ですし、誰も描けないかもしれ
   | ないので、1ヶ月あたり1人300万円払ってコンサルタント会社に
   | 依頼することも多いと聞きます。
   | もちろん中小企業なら、社長自ら、もしくは少なくとも1人ぐら
   | いは描ける人がいるはずですから、その人に頼みます。

そして、先の「やりたいことリスト」と照らし合わせて眺めます。
そうすると、それを実現したときの効果と費用が、おおおよそ見えてきます。
また専門家の立場で見て、「やりたいことリスト」に無いけれどもやったほう
がよいことも出てきます。
   | この辺りは、おそらく経験がものをいうでしょう

それから、その裏づけを取るために、各実務担当者にヒアリングします。
   | 現場の担当者のほうが問題点と解決策をよくわかっていて、積極的
   | にアイデアを提案してくるということも多々あります。

そしてそれらを勘案して、優先順位を付けます。

優先順位付けリストの作成は、仮に社内で全てできるとしても、各部門の力
関係等政治的な問題もありますので、外部に委託したほうがうまくいく場合が
あります。
費用にもよりますが、外部の力をそのために使うのも1つの手ではないでしょ
うか。


□
■ IT活用も2対8の法則で
□

優先順位を付けた後は、その実行です。

不思議なことに、優先順位を付けたリストを眺めると、だいたいその中の2割
を実行すれば、その会社のIT化が8割がた解決するように思えてきます。

そう、みなさんご存知の「2対8の法則」です。

まず全体の2割を着実に実行して、「IT化すれば楽だ」ということを全社的
に実感してから次のステップに移るのが、おそらく最も確実なIT活用方法で
す。


□
□ 余談
□

何らかのシステムが必要になり、そのシステムの要件をリストにまとめてから
複数社に見積を依頼することは、よくある話です。

そこで例えば、その要件が大きく分けて10あったとして、

 ・A社見積り:要件10すべてに対応し、8千万円
 ・B社見積り:ほとんどの要件に対応し、4千万円
 ・C社見積り:要件を優先順位付けして10のうちの2つだけ対応し、
        4千万円

という見積りが上がって来たら、みなさんはどの会社に依頼するでしょう?

ほとんどの方は、B社を選ぶのではないでしょうか?
実際、こういった営業手法でB社はコンペでも負け知らず。
なんと店頭公開企業にまで成長してしまいました。

B社は、契約締結してから、ようやく優先順位付けに入ります。
そしてシステムのカットオーバー(正式スタート)までに、先の要件の2つ
だけ対応するようスケジューリングします。
そう、カットオーバー時に満たしている要件はC社と同じなんです。

残りの8つは、クレームが来てから対応します。
クレームを受けたときの営業担当者の「いいわけ」もふるっています。
「やるとは言いましたが、いつまでにやるとは約束しておりません。
今後の長いお付き合い(保守契約)の間に順次対応していきます。」

当然、B者の顧客満足度は低いと思われるでしょう。
ところが、少なくとも表向きは、それほど悪くないらしいのです。

これはおそらく、優先順位の高い2つの要件をしっかり満たしていれば、残り
の8つはそれほど問題視されないということに他なりません。

翻ってA社。
これは、大手SI(システムインテグレータ)によくある見積りです。
要件10を満たすためにシステム開発規模が大きくなってしまい、その分開発
以外のコストが膨らんでしまいます。
優先順位もあいまいなため、カットオーバー時に、どうでもいい8つの要件が
完成しているのに、最も大事な2つの要件が未完成という最悪の事態になると
いうこともしばしば起こります。
当然、顧客満足度は下がります。

そしてC社。
カットオーバー時の完成度はB社と同じです。
始めからやることとやらないことを明示し、双方納得の上で進めるのですから
信頼できる会社のはずです。一般的にこういった会社は技術力も十分です。
実際、顧客満足度も非常に高いようです。

しかし、契約締結前に10のうち8つを却下されるのは、お客様側の担当者に
とってあまり気分の良いものではありません。
つまり営業的にはマイナスに働くようなのです。

お客様側の担当者がよほどそのへんの実情に詳しく無い限り、もしくは過去に
痛い思いを経験していない限り、C社の受注は厳しいようです。

営業のプロからは、「そんなのあたりまえだろ」と言われるかもしれません。
でも、
 ・今回のプロジェクトでは、何をやって何をやらないか
 ・その部分はどちらが担当するのか
といった責任範囲と役割分担を契約締結前に明確するは、契約社会では
「あたりまえ」のことではないでしょうか?

もしこのメルマガの読者の方で、何らかのシステム開発を検討中でしたら、
ぜひ一度お声をかけてください。
誠実で技術力のある、C社のようなソフトハウスをご紹介いたします。

B社とC社では、カットオーバー時の完成度は同じでも、それが最初からわか
っているC社と、後からわかるB社では、お客様側の担当者の胃の痛み度合い
が、まったく異なるのですから。


□
□ 次回のお知らせ
□

次回は1月15日(火)発行予定です。
お楽しみに。


□
□ 質問、相談お待ちしております
□

本メルマガは、読者のみなさまから寄せられる質問や相談を一般的・汎用的に
アレンジして紹介し、できる限り双方向性の高いメールマガジンを目指します。

連絡は、http://www.surv.co.jp/research/formmail.html から、または下記
項目を明記のうえ、webmaster-kj@surv.co.jp へお願いします。
 ・タイトル(必須):質問/相談/その他
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 ・電子メールアドレス(必須)
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 ・部署名
 ・貴社(部署)所在地
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ご連絡お待ちしております。

なお、個別(直接)の相談につきましては、その旨タイトルに明記していただ
ければ、追ってこちらから連絡をさせていただきます。


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  :有限会社サーブ     http://www.surv.co.jp/
  :質問:相談連絡先    webmaster-kj@surv.co.jp
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発行システム :『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/
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